汗をかく仕組み:ワキガ・多汗症のしくみと対策

汗をかく仕組み

・体温がほぼ37℃の理由

人間が体温をほぼ37℃に保つ必要があるかというと、食物の消化吸収などの際に、細胞レベルで使われる酵素が一番活動しやすいのが37℃なのです。しかし、その温度はワキガに関する菌も活動しやすくなる温度なので汗やワキガなどの事柄と体温は密接な関係にあるといえます。


・人の限界体温

汗などによって体温調節をしなければ、人間の体温はどんどん上昇します。具体的には45℃前後で体の大切な成分であるタンパク質が変性して破壊されてしまい、死んでしまいます。45℃が人間の体温の限界だといわれています。このように汗は体温を適正に保ち、体内の代謝の最適温度を保つ役割があるのです。


・汗によって体温を一定に保つ

汗によって体温を調節しているのはご存知だと思いますが、そのメカニズムは非常に精巧です。
体内で生産された熱と、体外へ放出される熱のバランスがうまく取れていないと体温を一定に保つことはできません。重要なのは熱を逃がすシステムで、まず一つは皮膚などからの自然な体温放射です。
そして、空気や風などによる伝道対流、三つめは汗が全身の皮膚から蒸発するときに放出される気化熱です。汗による気化熱の放出される熱量は、全体出熱量の約20%になります。


・汗を出す必要性

汗の蒸発による気化熱は、放射や伝道対流に比べて少ないです。
放射は5割、伝道対流は3割、気化熱は2割です。ですが、汗による気化熱は非常に重要です。
なぜならば、常に放射や伝道対流は熱を発散させていますが気化熱は体温が上がったときにだけ汗が出て蒸発して発生するからです。
それから外気温が体温よりも高くなった場合には放射や伝道対流では熱が放出されないため、発汗による熱の放射は必要不可欠なのです。


・汗のメカニズム

汗をかくのは3種類の異なる理由があります。
一つは体温調節のために体全体からかく汗で、「温熱性発汗」といいます。
もう一つは緊張したり驚いたときに出る冷や汗で、これを「精神性発汗」といいます。これは、まさに手に汗にぎるというように、手のひらや足の裏、脇の下などの局部に生じます。
もう一つは、額や鼻や唇のところにかく汗で、「味覚性発汗」と呼ばれています。


・温熱性発汗の仕組み

汗の種類の中でも、温熱性発汗を指令している中枢は脳の視床下部というところにあり、ここで体温や発汗量をコントロールしています。
気温が上昇し皮膚温度が上がると皮膚にある温度受容器がその変化を察知し、知覚神経を通じて温度情報として視床下部の体温調節中枢に伝達します。すると視床下部にある温ニューロンが興奮し、それが今度は電気信号となって脳から脊髄をくだり、胸髄や頚髄の下部から出ている交感神経を通じて末梢に分布する汗腺へ信号が伝達されます。
中枢から伝えられてきた信号が交感神経の末端にまで達すると、そこからアセチルコリンという化学物質が遊離され、それが汗腺の細胞にあるレセプターと結合して発汗活動を促進し、体温を下げることになるのです。

 
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